Fabuland第10話
「ああ、ジェフリー!ちょうどいい所に!」

ガールズハウスとボーイズハウスの前を通り過ぎた時、アマーリエに声をかけられました。
「ランプが壊れちゃって困っているの、直してもらえないかしら…」
「えぇ?それ、急ぎの用かな…」
「なるべくなら。フレデリーケが、カフェからこっちに引っ越して来る時にエレオノーラさんにもらったやつでね、すごく落ち込んでいるのよ」
その頃集会所ではジェフリーが迎えにくるのをエヴァが楽しみに待っていました。

カロリーネ「エヴァ、これからお散歩に行かない?」
エヴァ「今日は遊べないわ、お兄ちゃんが公園に連れて行ってくれるの」
しかし待てども待てどもジェフリーは迎えに来ません。その時アマーリエが集会所に来ました。
「ああシュテファニー!あのランプ、ジェフリーが直してくれているの」
「本当アマーリエ!よかった、ランプがないと不便だし、珍しくフレデリーケも落ち込んでいたし。本当に助かるわ」
「でもね、アンティークものだから、直すのがちょっと難しいらしくて、時間がかかりそうなのよ・・・・・・」
「あら、そうなの?でもジェフリーだもの、きっと直してくれるわ・・・・・・」
ジェフリーが集会所にやって来たのは、もう陽もくれた頃でした。
ランプを直すのに手間取ってしまったからです。
「ごめんよエヴァ!」

ジェフリーが勢いよく集会所に入ると、暗がりでポツンとエヴァが座っていました。
「お兄ちゃん!」
エヴァは満面の微笑みでジェフリーに駆け寄ってきました。
ジェフリーは戸惑いながらも言いました。
「本当にごめんよ、仕事を頼まれてどうしても断れなくて…」

「いーのいーの、だってお兄ちゃんはそれでも来てくれたもの。今日ね、クラウスが滑り台でね…」

暗がりでよかった。
ジェフリーはそう思いました。
一生懸命兄を気遣う妹に、ジェフリーは涙が出てしまいました。

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