Fabuland第11話
先客はルドルフとマリーでした。

マリー「あら、皆揃って。どうしたの?」
アマーリエ「マリーこそ!」
マリー「カフェでバイトしてたら、ちょうどルイが宣伝に来たのよ。見て見てチューリップ!ルドルフに買ってもらったの」
「いらっしゃいませ!どんな花をお探しですか?」
オーランドがアマーリエに言いました。アマーリエは花を買うつもりでやってきたのではなかったので、ほんの少し困りました。

「え〜っと、え〜っと…」
「あ!あの白いお花!!」
アマーリエは適当に白い花を選びました。

「あの白い花ですね、きれいでしょう、あのお花はこれからの季節、よくお水をあげてくださいね」
そう言いながらオーランドは、何かをしげしげと見つめているフレデリーケに気付きました。
「何かお気に入りのお花でもありましたか?」
オーランドはそう言ってフレデリーケに近付きました。

フレデリーケ「いや、そうじゃなくて…これ、何だろうって思って」
オーランド「これ?」
フレデリーケ「ええ、この黄色の花の所…」
そこには見なれぬ、黒い種のようなものがありました。

「不思議な模様〜」
フレデリーケは種を拾い上げました。
よく見ると、その種は白いハート型のような模様がありました。
オーランドは、その種に見覚えがありませんでした。

「これは何の種だろう…いつからそこにあったのかな」オーランドは思いました。

オーランド「何の種だかわからないけれど、よかったらそれ、差し上げますよ」
フレデリーケ「本当?嬉しい、ありがとう!」

アマーリエ「いいなぁフレデリーケ」
フレデリーケ「へへへ〜イイものもらっちゃった。あとで植えてみよーっと」
シュテファニー「どんな花が咲くのか楽しみねぇ」

さて、この種が一体何の種なのか、そしてどんなに貴重なものなのか、この時はまだ誰も知らないのでした。

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