Fabuland第12話
fabuland関東も梅雨に入りました。空がどんよりしていて、雨が降る毎日です。みんなそろそろお天道様が恋しくなっていました。子供達ももちろんそうです。
毎日集会所から出られないので、うんざりしています。特にクラウスとユリウス兄弟は退屈した日々を送っていました。
「つまらないねぇ」「そろそろお外で遊びたいねぇ」
そんなある日、久しぶりにお日さまが顔を出しました。
クラウス達は喜んで、ガクルとイザークを誘ってその日、西の森の公園へ行く事にしました。
オーランドさんのお店の前を通ります。
子供達は元気に挨拶しました「オーランドさん、こんにちは!」
オーランド「やあみんな、おでかけかい?」
子供達「うん!久しぶりに公園へ行くんだ!」
オーランド「そうか、昨日までの雨で芝生が濡れているから、滑らないように気をつけるんだよ」
子供達は公園に行く度に、公園で1度だけ出会った妖精と再び会う事を願っていました。しかし、あれから何度も西の森の公園へ行きましたが、会う事はできませんでした。
ユリウス「今日は妖精さんに会えるかなぁ?」
クラウス「どうだろう、あの日以来妖精さんは出て来てくれないからねぇ」
公園につくと、ベンチに見なれないヒトがいました。
「あれれ?誰だろう」
「モーリッツさんかなぁ」
近寄ってみると、どうやらモーリッツさんに似た別のヒトのようです。
彼はピクリとも動きませんでした。子供達は慌てふためきました。
クラウス「大変だ!!動かないよ!!」
ユリウス「誰か呼んで来て!」
ガクル「オーランドさんを呼んでくるよ!」
クラウスはガクルと一緒にすぐさまオーランドの元へ走って行きました。ユリウスとイザークはその人の傍らで待つ事にしました。
「し、しんじゃってるなんてこと、ないよねぇ‥」
ユリウスがそのヒトに触れようしました。
その瞬間、そのヒトが起き上がりました。
ユリウスは驚いて「ひゃっ」と声をあげてしまいました。
「ああ、驚かせてすまなかったね」
その人は落ち着いた様子で言いました。
「夜通し歩いてきて、今朝方この町へついたから、つい眠ってしまったようだ。」

驚いていているユリウス達に彼はこう続けました。
「僕の名前はインディというんだ。東京から道に迷いながら、やっとここまで辿りついたんだ」
ユリウス「東京から?一体何をしに?」
インディ「うん、ある物を探してずっと旅をしてきたんだよ」
ユリウス「ある物?ある物って何?」

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