シュテファニーは2人の元へ近付いてこう言いました。 「お久しぶりですね、お元気でしたか?」 「は、はい…」 ど、どうしてルイと!?と思いつつも、フィリップもツェップスもその一言が聞けません。 |
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2人に背を向けるように、シュテファニーはルイと並んで座りました。2人は、シュテファニーの事が気になって気になって仕方ありません。 そこへヨハンが 「いつものお茶でいいかな。それにしても驚いたよ、シュテファニーがルイと一緒に来るだなんて思ってもみなかったから。一体どうしたの?」 とさりげなく聞きました。 |
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「やぁねヨハンたら!違うわよ、そんなんじゃないの。ちょうどここへ向かう途中でルイに会ったのよ」 「そうそう、シュテファニーがついでに乗せてくれるっていうから」 「だってルイ、乗せてくれたらお茶をおごってくれるっていうんだもの!」 フィリップもツェップスも、そしてヨハンもそれを聞いて安心しました。 |
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とりあえずは一安心な2人ですが、フィリップもツェップスも同じ気持でした。それでも少しの間、シュテファニーとドライブしてきた事、今こうして並んでお茶をしているルイの事がうやらましくてたまりませんでした。そして、そんな風にルイをうらやみ、少しでもねたましささえ感じてしまう自分自身が、とても嫌で、そして情けなくなったのです。 | |
「そろそろ行ってみるよ」 そう言って2人は支払いをしました。するとヨハンがバナナを出してこう言いました。 「今シュテファニーからもらったバナナ、とてもおいしそうだから、2人もおすそわけです」 |
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2人が店を出た時、シュテファニーがドアの所まで出て来て言いました。 「そのバナナ、本当においしいんですよ。何だか2人そろって元気がないようだけど、バナナを食べて元気になってくださいね!私もそのバナナをいただいて、風邪をふきとばしたんだから!」 |
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「ありがとう…」 フィリップとツェップスはバナナを大切そうに抱えて、店をあとにしました。 その様子を見ながら、ヨハンは思いました。 ああ、2人ともまじめで奥手で、しかも親友同士でライバルってつらいだろうなぁ。しかもシュテファニーがあんな調子じゃ、この先大変だろうなぁ… |
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