Fabuland第10話
ボーイズハウスにいるジェフリーとエルンストとジャンには弟妹がいます。3人とも年が離れていて、それぞれ仕事をしているので、自分達はボーイズハウスに住み、幼い弟妹達は集会所に預けています。
弟妹達に寂しい思いをさせないように、時間がある時は皆、できるだけ集会所を訪ねるようにしています。
エルンストとジャンの場合は弟なので、弟達は友達と過ごす事に夢中であまり寂しがる事はありませんが、ジェフリーの場合は妹なので、妹のエヴァは時々ジェフリーと離れる事を寂しがります。
エヴァ「お兄ちゃん、もう帰っちゃうの?」
ジェフリー「ごめんね、これからモーリッツさんの家の窓を直しにいかなければならないんだよ」
それでもエヴァは、寂しさをグっとこらえてガマンします。人間でいうと6歳くらいのエヴァ。ガマンする事を覚えた年頃なのです。

お兄ちゃんは大工さん、皆がお兄ちゃんを必要としているんだわ。仕方ないもん、私もイイ子でいなくちゃ!
もちろんジェフリーは気付いていました。本当は寂しいのをエヴァがずっと堪えている事を。

「エヴァ!午後はゆっくりできそうだから、早めに仕事をやっつけて、午後は公園に遊びに行こう!迎えに来るよ!」

そう言ってジェフリーは集会所を後にしました。振り返りはしませんでしたが、エヴァの嬉しそうな顔がわかりました。
公園にはそろそろ花が咲いていてきれいな頃だろうな。エヴァを迎えに行って、それからちょっと遠回りだけど、ヨハンのカフェでお菓子を買って、それから公園に向かおうかな。
「やぁ、悪いねジェフリー」
「いえいえ、このくらいならすぐに直りますよ。でも夫婦喧嘩で窓を壊しちゃうなんて、エレオノーラさんもすごいなぁ」

仕事を終えて、ジェフリーはまっさきに集会所へエヴァを迎えに向かいました。

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