町の皆が手伝ってくれたお陰で、モーリッツとエレオノーラのお家は出来上がりました。 2階の高さから落ちてしまったモーリッツは、腰を痛めてお家で養生しています。 |
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「モーリッツ、腰の具合はどう?」 「ああ、もうだいぶいいよ」 「それじゃぁ私、出かけてもいいかしら」 「またヨハンのカフェかい?」 「だってヨハンの出すお茶、とってもおいしいんだもの」 |
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エレオノーラはヨハンのカフェが出来て以来、あしげくカフェに通っています。 すると、カフェの隣に見なれない建物が建っているのに気が付きました。 「あら?ここは何ができたのかしら」 |
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ヨハンのカフェ、cade de nico-カフェドニコ- カフェはヨハンと一緒に東京からやってきた、フレデリーケとマリーが交代でお手伝いしてくれます。 今日はフレデリーケの番です。 |
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カフェにはルイとフェルディナンドがいました。 ヨハンは首をかしげて言います。 |
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誰かが引っ越してくるのだろうか 「うわぁーっ!!」 |
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それは、犬のお巡りさんと消防士さんでした。 「どうして、こんな所にお巡りさんが?」 フレデリーケに限っては「私がヨハンに内緒でカフェのお菓子を食べちゃったのを、きっと捕まえに来たんだ!」と内心ビクビクしていました。 |
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犬のお巡りさんは言います。 「そんなおびえた目で見ないでおくれよ。私はフィリップ、警察官だ。そして彼は私の友人で消防士のツェップス。実は東京からやってきて、今日からこの町に勤務になったんだ。町長さんの所へ行ったら、交番の隣のカフェをやっている人が東京出身だと聞いてね、挨拶がてらのぞいてみたんだよ」 そうです、カフェのお隣は交番だったのです。 ツェップスが言います。 「この町はとても穏やかで、とても事件や火事なんてなさそうで安心したよ」 |
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「火を使うヨハン君が気を付けてさえいてくれれば、僕らの出る幕はないね、まぁ僕らとしてはその方が助かるんだが」 気が付くとフレデリーケがいなくなっていました。 |
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「どうせフレデリーケの事だ!おおかた盗み食いでもして、フィリップさんに捕まえられるとでも思ってどこかへ逃げたんでしょう!すぐ戻りますよ、よかったら2人ともお茶でも飲んで行きませんか?」 「じゃぁヨハン、いつもご馳走になっているから、フレデリーケの代わりに私がお手伝いするわ!」 |
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その時フレデリーケは、本当に逃げていました。 「どうして盗み食いをした事がわかってしまったのかしら?どうしよう、どうしよう〜」 |
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気が付くと、見なれない風景になっていました。 そこは西にある、小さな森の公園でした。 |
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